横浜が9日阪神に1-2で敗れ、4年連続最下位が決定した。昨シーズンより巨人の投手コーチだった尾花監督が指揮してきたが、最下位脱出には至らなかった。ただ、有望な若手も育ってきているという。これまで史上初の3年連続90敗や交流戦の3年連続最下位など、不名誉な記録を連発してきた。ただ、交流戦は4年連続最下位を回避した。
これで80敗となったが、残り試合が10試合しかないため、1勝でもすれば4年連続90敗を回避できる。10日広島に勝ったため、4年連続90敗を回避した。ただ、今年は震災の影響で「3時間半ルール」が適用されたため、例年より引き分け数が増加したのが90敗を回避できた大きな要因だろう。それがなければ4年連続90敗という屈辱となっていたかもしれない。
奇しくも同日ロッテが楽天に敗れ、1998年以来13年ぶりの最下位が決定した。その年はプロ野球記録の18連敗を喫した年であり、2年連続最下位でした。今年は大した補強をしなかったのに加え、ケガ人が続出したのと、シーズン中にもかかわらず経費削減もあって中軸選手を放出したのがたたっただろう。
セ・リーグでは横浜が4年連続最下位になっている間、パ・リーグでは4球団が代わる代わる最下位が入れ替わってきた。セ・リーグの様にAクラスとBクラスにチームがほぼ固定されるのではなく、毎年の様に入れ替わっている感じである。又、6球団すべてがクライマックスシリーズに進出しており、ここ5年以内で全球団が最低でも1度以上Aクラス・Bクラスとなっている。
奇しくも丁度10年前の2001年、阪神は4年連続最下位に沈んだ。当時はノムさんこと野村監督が3年間指揮してきたが、いずれも最下位という残念な成績に終わった。その後夫人の脱税という不祥事により監督を辞任、現楽天監督の星野監督が電撃就任した。チームはそれから僅か2年後の2003年にはリーグ優勝に輝いた。この10年間は一度も最下位に終わった事がなく、更に今年4位以上ならば5位ですら終わった事がない事になる。これはひそかに2リーグ分立後初めて最下位となった1978年以降では初となる。
阪神と入れ替わる様に横浜が最下位に低迷し出した。この10年間で実に8回も最下位で終わってしまっているのである。阪神の様にチームを建て直し、更には優勝を目指せる様にするには、監督の能力に加えフロントや親会社の体質を一掃しないとならないだろう。ヤル気のない親会社や法外なマージンを取る球場など、これらが低迷に結びついているのは間違いないだろう。昨秋住生活グループが買収交渉をした様に、現在でも買収話が軒並み出てきている。下手すれば楽天の様に新球団として参入した方が結果が出るかもしれないが。