元はと言えば起業でも欲言えば

10年位前、大学最終学年の就職活動ではまともに取ってくれる会社はないと思い、「起業家大学」のセミナーに通っていた。同じゼミの人からは「何を考えているんだ」と思われていた。就職活動したがすべて落ちてしまい、結局進路は未定となってしまった。建前では進路はUターンして起業するという事にしていた。

それでも欲言えば専門に近い所に就職できればいいと思っていた。卒業して2年目は職業訓練をしながら就職活動を行い、見事に千歳の半導体工場に就職する事で一旦終結した。そこでは余程の事がない限りずっとやっていくつもりだった。たとえ生野(現兵庫県朝来市生野)に転勤になったとしても。ちなみに他の部署に子供が何と5人という人がいた。そういう安定した会社で地位を築いたからこそできる事だろう。

所が僅か3ヶ月で切られてしまったのだ。以後専門系かそれに少しでも近い所への就職活動は全敗であり、つなぎという意味でも就職できる所に勤めてきた。だが、勤めた所は長続きしているとは言えず、細切れの契約社員が大半だった。ずっと勤め上げるという点を考えれば、これまでの事をすっかり空にして真剣に取り組まなければならない所だが。

労働条件は半導体工場よりかなり劣り、というか比べる方が間違っているといってもいいレベルである。半導体工場にいた時はほぼ完全週休2日制であったが、切られて以後勤めた会社は大半が良くて週休制レベル以下であり、ひどい時は毎日12時間以上の労働の上休みは月に1・2回だった。 

やはり諦め切れないという気持ちは未だ抜け切れていない。家族からは「大学を出たからってその専門に進まないのが普通だ」とまで言われているが、心の中では「冗談じゃねぇ」という気持ちである。姉が35にして人生やり直しをしているのだから私だってという気持ちは当然強い。経済的な問題をクリアすれば実行に移せる態勢にできる。

昨今はインターネットビジネスで起業という方法があり、それこそリアルな起業に比べて設備やコストがお手軽なものである。それをこれから実現すれば、卒業当時言っていた「起業」を遅ればせながらも有言実行する事になる。あの当時からそういう事に取り組めれば、「Uターンしてインターネット起業する」って大っぴらに言えただろう。それでもIT系や電子系の学科ではないため、「何を考えているんだ」と思われる事には変わらないでしょうね(笑)。

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