ノムさんお疲れ様 日本シリーズ進出は逃す

<以下の記事より引用>
パ・リーグのCSで楽天が日本ハムに敗れた24日、プロ野球最高齢監督、野村監督(74)の挑戦が終わった。

すでに契約満了による今季限りでの退任が決まっている。「人間何を残すか。人を残すのが一番。少しは野球界に貢献できたかな」。監督生活通算24年の老将がついにユニホームを脱ぐ。 (記事ここまで)

「ラストゲーム野村監督、両チーム選手らが胴上げ」

この敗戦はノムさんこと野村克也監督の恐らく生涯最後の指揮となった。「ノムさんお疲れ様です」と申し上げる所である。当時の南海ホークスで兼任監督を務め上げ、以後スワローズ・タイガースで監督を務められた。そして社会人野球のシダックスを経てイーグルスの監督を務められた。ホークスでは1度リーグ優勝に導かれたが、特にスワローズでは4度のリーグ優勝、3度の日本一に導かれた。

5年前の創設以来イーグルスは4年連続Bクラスだったが、今シーズンレギュラーシーズン2位と躍進し、クライマックスシリーズも第2ステージまで進んだ。しかし、首位ファイターズとの戦力差、そして短期決戦での経験差もあり破れてしまったが、創設5年目にしての躍進はパ・リーグを十分に沸かせたものといってもいいだろう。第2ステージはまさに完敗だったが、前日の田中マー君の完投勝利で一矢を報いたと言ってもいい。来シーズン以降は優勝争いを繰り広げ、近い将来は優勝できるのだろうか。

シリーズ経験の差も去る事ながら、明らかに中継ぎ以降の投手に差が出ていたと言ってもいいだろう。ファイターズは中盤以降毎イニングで投手を交代させ、継投でつないでいった。一方、イーグルスは中継ぎ以降の投手がしっかりしていないため、先発投手をできるだけ完投させる様にしている。前日のマー君の完投勝利もそうだが、前々日の岩隈も最後まで投げさせていた。第1試合の大逆転サヨナラ負けは、まさに中継ぎ以降の投手の未整備を象徴するものである。

球団創設時を考えれば、よく5年で戦えるチームにしたものだと感じずにはいられない。エースの岩隈などごく一部の選手を除いて、他球団を戦力外通告された選手がメインである。それこそ1年目は「100敗するのでは」と言われたものだ。実際100敗まではしなかったもの、100敗近い敗数と3割に届かない勝率(打率ではない)、そして8月中に確定した最下位(53年振り)と、まさに惨敗に終わったシーズンだった。

そして創設2年目に70歳を目前に控えられたノムさんに白羽の矢が立った。その2年目こそ最下位に終わったが、3年目は4位とライオンズよりも上になった。更には分配ドラフトでいいとこ取りされたバファローズよりも上になったのが大きい。4年目である昨シーズンは5位に終わったもの、特別に1年契約延長となった。そして今シーズン、見事にAクラス入りとクライマックスシリーズ進出を果たした。しかし、ノムさんはもう74歳であり、結局ユニフォームを脱ぐ事となった。

ノムさんといえば数々のぼやきや独自の野球論、数々の著書でも有名である。「野村再生工場」とも呼ばれており、これまで数々の選手を育て上げられ、文字通り再生されてきた。イーグルスにおいても再生工場振りが発揮されたといってもいいだろう。


あ~ぁ、楽天イーグルス (角川oneテーマ21 A 110)
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